飲食店ユニオンはかつやと2020年8月から2021年2月に計5回の団体交渉を行ってきました。
主に削減したシフトの回復と休業補償と劣悪な労働環境の改善を求めて団体交渉を行っています。これまでの経緯については、以下の記事をご参照ください。
「㈱かつや」と団交中~安定したシフトを要求~
交渉の結果、組合員3人のうち2人は希望に沿うシフト回復がなされましたが、休業補償については全員に対して拒否。劣悪な労働環境は一部改善されました。
2021年8月、交渉を通してシフト回復がされない1人の組合員は生活困窮に陥ったため、かつやを相手取り労働審判を申立てました。労働審判は原則非公開であるため審理の内容そのものは明らかにできませんが、申し立て後の会社の不当な行為について説明します。
2021年9月30日が労働審判の第1回目期日でした。期日の後の勤務日、当該組合員が出勤すると、10月のシフトが削減されていたのです。これは労働審判の申し立てに対する報復的措置だと考えています。労働審判でシフト回復を求めた組合員に対し、審理中であるにもかかわらず平気でシフトカットをするのは、労働者及び労働組合に対する侮蔑であり労働者の尊厳を踏みにじる卑劣な行為としか言いようがありません。
かつやのこうした行為に強く抗議したところ、一部シフト回復がなされました。今回のような声をあげる労働者に対する不当な扱いが今後もあった場合には、労働組合として強く抗議していく所存です。かつやは、報復的なシフトカットを二度と行わないよう、要求します。
現在、(株)かつやのように、シフト制を権利行使の抑圧のため悪用する企業は多く存在します。もはや、シフト制契約の問題はコロナ禍にとどまるものではありません。飲食業界に働くシフト制労働者の所得保障、および権利行使の保護のため、今後も闘っていきます。
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